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資産除去債務

資産除去債務についてである。初めて短答を受けた時に意味不明で、最近改正があって自分は知らない内容だな🤭って思ったことが感慨深い。(単に学習不足なだけ)

 

 

 

 

資産除去債務の美しさ

まずはここから語らせてほしい。

資産除去債務とは何なのか、ということだが、将来の費用の発生が相当程度起こることが認められる際に、一時点ではなく期間按分していこうということだ。

 

例えば、オフィスとかを借りてる時に原状回復義務があり、それに100円かかると見込まれる場合、以下の仕訳を切ると思う。

※簡略化のため将来キャッシュフローを現在価値に直さない。

 

固定資産(建物付属設備) 100 / 資産除去債務 100

 

上記の処理により、①計上した固定資産の償却を通じて見積り費用を期間按分できる点、②引当金計上のように負債計上している点である。この2点を同時に達成している点が、私が美しいと思う理由である。

 

具体的には、10年後にオフィスから退去する必要がある場合(あるいは退去が見込まれる場合)、10年間で減価償却する必要がある。(①)

 

減価償却費 10 / 減価償却累計額 10

↑10年間で積み重なっていく。

 

また、10年後に原状回復義務に80円かかった(20円分お得)とすれば、以下の仕訳となる。(資産除去債務の精算 ②)

資産除去債務 100 /   現預金  80

          履行差額 20

 

これにて費用の期間按分及び引当金計上のような形で保守主義を達したことになる。

 

 

敷金を払っている時

敷金を払っている時は、実務上の負担を考慮して、以下の仕訳を計上する必要はないよって定めがある。

※敷金を100払っており、費用の発生が80見込まれる場合。5年間が会社の同様の不動産の平均滞在期間。履行差額なし。

 

必要はないよって仕訳

敷金 100  / 現金 100

建物 80    / 資産除去債務 80

減価償却費 16 / 減価償却累計額 16

・・・

資産除去債務 80 / 敷金100

現金   20

 

 

逆にこんな簡単で良いよって仕訳

敷金 100 / 現金  100

減価償却費 16 / 敷金 16

・・・

現金  20 / 敷金  20

 

結果的には一緒なんやけど、仕訳の計上は少なくなる気がしますね。

 

 

以上。